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リチウム剤を服用中の方へ。体調の変化や「甲状腺」への影響、セルフチェックのポイント

リチウム剤と甲状腺の関係について
リチウム剤と甲状腺の関係について

この記事は2021年1月4日に公開した内容を、最新の情報を踏まえて20264月に加筆・修正したものです。

 

「最近、なんとなく体がだるい」「急に体重が増えてきたかも……?」

もし、今あなたが「リチウム剤(炭酸リチウムなど)」を服用されているなら、その体調の変化はお薬による「甲状腺」へのサインかもしれません。

 

リチウム剤は気持ちを安定させてくれる心強い味方ですが、長く健やかに付き合っていくためには、体への影響も正しく知っておくことが大切です。今回は、リチウム剤と甲状腺の関係、そして自宅でできるセルフチェックについて分かりやすく解説します。

1.なぜリチウム剤で甲状腺に影響が出るの?

リチウム剤(炭酸リチウムなど)は、双極性障害やパニック障害などの治療において、感情の波を整えるために広く処方されています。非常に効果が高い反面、長く服用を続けることで「内分泌系」に副作用が現れることがあります。

 

特に注意が必要なのが、喉にある「甲状腺」という器官です。

 

リチウムの成分により、血中の甲状腺ホルモン濃度が低下し、「甲状腺機能低下症(橋本病に近い状態)」を引き起こすことがあります。

 

また、稀なケースですが、逆にホルモンが出すぎてしまう「甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)」や、一時的に甲状腺が壊れてホルモンが漏れ出す「破壊性甲状腺炎」が起こることもあります。

 

これらは定期的な血液検査でチェックすることで、適切に対処できるものです。

2.【症状セルフチェック】こんなサインはありませんか?

体調の変化に早く気づくために、以下の症状をチェックしてみましょう。

「甲状腺機能低下症」の主な症状

ホルモンが足りなくなり、体の代謝(エンジン)が落ちている状態です。

  • 首の腫れ(甲状腺が大きく、硬く感じる)
  • 体重が増えた(食べていないのに太る、体がむくむ)
  • 常に眠い、やる気が出ない
  • ひどい便秘
  • 声がかすれる、肌が乾燥してガサガサする

「破壊性甲状腺炎・甲状腺機能亢進症」の主な症状

一時的、または継続的にホルモンが過剰になり、体力を消耗している状態です。

  • 動悸がする(心臓がドキドキ、バクバクする)
  • 指先が震える、脈が速い
  • 食べているのに体重が減る
  • 汗をかきやすい、異常に暑がりになった

3. 食事で意識したい「ヨウ素(ヨード)」との付き合い方

甲状腺ホルモンを作るための大切な材料となるのが、海藻や魚介類に含まれる「ヨウ素(ヨード)」という微量ミネラルです。

 

リチウム剤を服用している方はヨウ素が不足しやすくなると言われており、不足すると甲状腺の機能がさらに低下する原因になります。そのため、普段の食事でお魚などの魚介類を意識的に摂ることが推奨されます。

  

ただし、ヨウ素は「摂りすぎ」も甲状腺に負担をかけます。日本人は日常的に海藻類や昆布出汁などを食べる習慣があるために、無意識のうちに過剰摂取になっていることもよくあるため、十分な注意が必要です。サプリメントなどで極端に補うのではなく、まずは毎日の食事からバランスよく取り入れるようにしましょう。

4. 違和感を感じたら、早めに相談を

もしセルフチェックで気になる症状を見つけたら、自己判断でお薬を止めたり減らしたりせず、すみやかに主治医に相談してください。

 

副作用のサインを早く見つけることは、より良い治療を続けるための前向きなステップです。一人で抱え込まず、今の体調を伝えてみてくださいね。

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参考文献