本サイトは橋本病及びバセドウ病の治療中や経過観察中の方を主な対象とし、体重の適切な管理や食生活の改善、健康増進のための様々な情報発信を行うことを目的としています。
橋本病やバセドウ病は甲状腺機能低下及び機能亢進を伴う自己免疫疾患です。甲状腺で作られる甲状腺ホルモンは、全身の代謝系の調整を担う大切なホルモンです。
橋本病やバセドウ病等の甲状腺疾患を発症すると、甲状腺ホルモンをはじめ、様々なホルモンのバランスが崩れてしまいます。さらに、連動する神経系のバランスも崩れやすく、全身に不調を来たしてしまいます。
不調の種類は多岐に渡り、その範囲は全身におよびます。症状の種類や程度は人それぞれです。甲状腺疾患は比較的多くの方が発症しやすい疾患であるにも関わらず、症状が幅広いために、甲状腺疾患を発症していることに気づかないまま日常生活を送っている方が多くいると考えられます。
それにも関わらず、一般的な健康診断には甲状腺疾患に関する検査項目は入っておらず、また、不調を訴えて病院にかかっても、見逃されることが多い疾患です。
特に甲状腺疾患は20代以降の女性が発症しやすく、未治療の甲状腺疾患を放置していると、若年のうちから糖尿病や骨粗鬆症、心臓疾患等のリスクが高くなってしまいます。また、妊娠を望んでいても不妊や流産、不育症などのリスクが高くなり、妊娠しても胎児の成長に悪影響を与える恐れがあります。
橋本病やバセドウ病は医学的治療と並行して栄養学に基づく正しい食事療法を行うことで症状の緩和や安定が期待できると考えられます。なかには間違った食事で症状を悪化させてしまうケースもあるでしょう。
潜在性甲状腺機能低下症においては、適切な食事療法が甲状腺機能維持に重要な役割を果たすでしょう。
甲状腺疾患の医学的治療法に大きな進展は見られませんが、予防栄養学は代謝系の研究の進展に伴い、大きく前進しています。
加えて、内分泌系及び免疫系の研究が進み、全身レベルでの複合的な作用に関する知見が深まっています。
これらを総合的に検証することで、これまで「栄養バランスの良い食事」が甲状腺疾患の食事療法とされていたところから大きく前進し、新しい食事療法によるきめ細やかなアプローチが可能になると考えています。
私たちは、皆さまがいま感じている不調に真剣に向き合い、日々の生活をより充実したものにできるよう、食べて美味しく心の糧にもなるようなメニューの開発、食生活や栄養摂取を中心としたわかりやすい情報の提供を心がけています。
甲状腺は免疫や内分泌、代謝の調整に関わる大切な器官です。そのために、バセドウ病や橋本病・甲状腺機能低下症を発症すると全身に様々な不調を生じてしまいます。
不調の種類は多岐に渡り、自覚症状の程度と甲状腺ホルモンの値には必ずしも連動性がありません。
そのために、甲状腺ホルモンの値が良くなってきても様々な不調に悩まされたり、不調があるにも関わらず、それが治療対象とならないこともしばしばあるでしょう。
なかでも、体重のコントロールは多くの方が悩まされているテーマの一つです。甲状腺ホルモンのバランスが崩れると内分泌系や代謝系に大きな変化が生じているため、健康な方と同じ様にダイエットをすれば、身体に大きな負担がかかってしまいます。
甲状腺ホルモンの働きや全身への影響を考慮し、必要な栄養素を正しく摂取しながら体重のコントロールをしていくことが重要です。
このサイトでは、主に下記のテーマに焦点をあてて情報発信をしています。
なお、本サイトで提供する情報は治療行為ではありません。そのために、ここに書かれた情報を実践するだけで甲状腺疾患が寛解するものではありません。
甲状腺疾患を寛解に導くには第一に適切な治療を受けることが必要不可欠です。ただ、治療を受けることで正常なホルモン値を維持できるようになったとしても、見えないところで受けた身体のダメージが自然に回復することはほとんどありません。
そしてこのようなダメージについては治療の対象とはならないため、知らなければそのまま放置されていくことになります。これでは多くの不調を軽減する機会を失い、また、将来的な骨粗鬆症や糖尿病、動脈硬化、その他の疾患のリスクを高め、老化を早めてしまいます。体重の適切な管理も難しくなってしまいます。
特に食生活の見直しは体調を適切に管理する上でもっとも重要な要素です。万人にとってバランスの良い食事は存在せず、特に甲状腺疾患を発症された方は、各々の症状や体質に合わせ、適切な栄養摂取をしていくことが重要です。日々の体調管理のための食生活において、本サイトをご活用頂ければ幸いです。