梅雨明けまであと少し。太陽は恋しいものの、バセドウ病の方にとっては辛い夏の到来です。
バセドウ病の方の中には夏が苦手と感じている方が多くいます。これには甲状腺ホルモンが影響しています。
甲状腺機能が亢進すると新陳代謝が活発になるため、体温が上昇しやすく熱中症や脱水症のリスクが高まってしまいます。
バセドウ病は夏に悪化しやすいため、バセドウ病の方は特に熱中症に注意が必要です。
治療によって甲状腺ホルモンが正常化しても、このような体質が残ることがあります。
バセドウ病と熱中症や脱水症
夏本番を迎える直前の梅雨の終わり頃の季節は、気温の上昇に対し体が上手く適応できないため、甲状腺に問題のない方でも熱中症が起こりやすい季節です。バセドウ病の方は熱中症や脱水症に十分な注意が必要です。
バセドウ病によって発汗量が増えますが、すると、汗から水分やミネラルを失いやすく、熱中症や脱水症のリスクが高まります。
汗をかいた自覚がなくても、「不感蒸泄」といって、呼吸や肌から眼に見えない形で体から水分が蒸発しています。
バセドウ病では不感蒸泄による水分損失量も多いため、やはり熱中症や脱水症に注意が必要です。
バセドウ病の脱水症や熱中症対策のポイント
汗をかいても、かかなくても、熱中症や脱水症に注意し、対策をとりましょう。
- 高温多湿をできるだけ避け、涼しいところで過ごすこと
- 水分補給をこまめに行うこと
一度にたくさん水分をとっても、かえって汗や尿の量を増やし、脱水症のリスクが高まってしまいます。
ミネラルウォーターやお茶などを携帯し、水分補給をこまめに行いましょう。
汗からは塩分だけでなく、カリウム等も排泄されてしまいます。野菜にはカリウムが豊富に含まれていますので、日頃から野菜をたっぷり取り入れた食事を意識しましょう。
スポーツドリンクに注意
バセドウ病では代謝が亢進するため、血糖値が上昇する方も多くいます。
スポーツドリンクには糖質が多く含まれていますので注意が必要です。
体質別に役立つ夏バテ対策をご紹介しています。