家庭での食事と栄養のこと

ゴールデンウィークは明けましたが、新型コロナウイルス感染症への対策はもう少し続けていかなければなりません。
感染症そのものは次第に終息の途をたどっていますが、ここで気を抜いてしまっては元も子もありません。
そうは言っても、長い外出自粛期間、そろそろ心にも身体にも疲れが出てくるころです。
外出自粛によって多くの方がこれまでよりも出かける機会が圧倒的に減り、食事を自宅で食べる回数が増えたことでしょう。
毎日3食もの食事の準備はとても大変な労力です。
そして、外出が思うようにできず、食事の買い物も大変です。食材を思うように揃えられないことも多いのではないでしょうか。
冷凍食品やレトルト食品を上手に活用しながら、食事を準備されている方も多くいらっしゃいます。
ところがどんなに工夫をしても、このような生活を送っていると、ある栄養素が不足してしまうことがあります。
Stay Homeで不足しやすい栄養素
Stay home中に不足しやすい栄養素とは「亜鉛」です。
栄養不足は不健康な食事で起こりやすいことが一般的です。ところが、亜鉛は一見すると健康的な食事でも不足していることがあります。
食品は加工すればするほど、亜鉛の量が減ってしまい、栄養価が低くなってしまいます。そのために、食事の栄養バランスを意識したり、食品添加物不使用の食品を選んでいても、レトルト食品をはじめとする加工食品を頻繁に活用していると、亜鉛不足が起こりやすくなってしまうのです。

次のような症状のある方は亜鉛が不足しているかもしれません。
- 疲れやすい
- 貧血
- 味が分かりにくい
- 皮膚のかゆみや乾燥
- 脱毛
- 精神的な落ち込み
該当する症状はありませんか?
亜鉛の体内での役割は多岐に渡るため、亜鉛不足がおこると多くの不調が現れます。
亜鉛不足は認知力にも影響を与えるため、お年寄りの亜鉛不足は認知症に、子供の亜鉛不足は学力の低下にもつながる恐れがあります。
亜鉛が不足しやすい食事とは?
亜鉛は「牡蠣」にとても多く含まれています。
その他には様々な魚介類や豚肉や牛肉、ナッツ類等に豊富に含まれています。
これらをもう一度意識して食生活に取り入れてみましょう。
亜鉛不足と甲状腺疾患への影響
バセドウ病や甲状腺機能低下症の方は、甲状腺疾患の症状による代謝異常によって亜鉛不足が起こりやすくなっています。
もともと亜鉛が不足しやすい上に、今回のような食生活の変化によって、亜鉛不足がさらに起こりやすくなってしまうのです。
亜鉛が不足すると、疲れやすい、肌荒れ、気分の落ち込みといった症状だけでなく、免疫系にも悪影響を与えます。亜鉛不足は免疫力の低下を招き、風邪やウイルスに感染しやすくなってしまいます。
せっかくのstay homeを心がけても、亜鉛不足によって免疫系に悪影響を与えては、せっかくの努力に意味がなくなってしまいます。
食生活の栄養を見直し、引き続き体調を良い状態に維持していきましょう。