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漢方やハーブティーの成分に注意

橋本病の方は漢方やハーブティーの成分に注意しましょう
橋本病の方は漢方やハーブティーの成分に注意  写真はイメージ photo Vetter, Pixabay

橋本病になると、むくみや倦怠感、気分の落ち込み等に悩むことがあります。甲状腺ホルモンの内服治療が順調でも、この様な症状に悩まされている方が少なくありません。

 

そんな時、マッサージを受けたり、運動をしたり、漢方薬等を併用する方もいらっしゃるでしょう。自ら改善しようと取り組む姿勢は、不調を取り除く上でとても大切なことです。

 

漢方薬やハーブティーを摂取している方へ。漢方薬やハーブティー等に含まれる原材料の中には、橋本病に悪影響を与えるものがあります。

 

その中に「リコリス」という植物があります。リコリスは日本名では「甘草」と言います。 名前の通り甘味のある植物ですので、特定の効能のために利用される意外に、医薬品や食品の風味付けに用いられることもあります。天然の成分ですので、ヨーロッパではお菓子のグミの風味付けにも使われています。(今日のリコリス入りのグミのリコリス含有量はごく少量になっているようです)

 

厚生労働省の情報によると、リコリス(甘草)に含まれる「グリチルリチン」という成分は橋本病・甲状腺機能低下症の方が甲状腺ホルモン薬と併せて摂取していると、体内のミネラルバランス異常を引き起こし、「偽アルドステロン症」を引きおこす恐れがあります※。 

 

偽アルドステロン症になると血液中のカリウム量が減り、倦怠感や手足のしびれ、頭痛等の症状を引き起こすことがあります。放置すれば重症化する恐れもあります。

 

リコリスは漢方薬やハーブティー以外にも一部の「利尿薬」や「風邪薬」「胃薬」等にも含まれていることがあります。

 

リコリスの摂取量と偽アルドステロン症の発症には個人差があり、どのくらいの摂取なら問題がないかはわかっていません。また、摂取後すぐに症状が出る方もいれば、数年たって出る方もいるとのことです。

 

橋本病の治療と並行して漢方薬や市販薬を内服する際はあらかじめ主治医に相談すると安心です。また、漢方薬や市販薬を購入する際は、購入先で甲状腺ホルモン薬を内服していることを伝え、リコリス(甘草)についても確認しましょう。ハーブティー等を楽しむ際も原材料表示を確認すると良いでしょう。

 

 

この症状が疑われ、リコリスの入ったものを摂取している場合、すぐに中断して主治医に相談しましょう。低カリウムの症状を改善するためには、食生活の見直しも大切です。

 

↓食事によるカリウムの補給法について関連記事 

「倦怠感や手足のしびれ、頭痛の原因を探る」

 

※参考文献:

厚生労働省-偽アルドステロン症(2019年4月25日参照)

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/10/dl/s1019-4d9.pdf