橋本病の症状とセルフチェック


橋本病とは?


首の付け根にある甲状腺が慢性的な炎症を起こす自己免疫疾患です。

 

橋本病とは慢性甲状腺炎とも呼ばれ、甲状腺ホルモン値FT3FT4が低下した状態が続くことをいいます。治療によって、甲状腺ホルモンを補います。

 

1、2、3、の大きく3段階に分けることができます。「1、橋本病」の場合はすぐに服薬治療が開始となり、「2、潜在性甲状腺機能低下症」の場合と、「3、橋本病の自己抗体が陽性」で甲状腺ホルモン値は正常の場合は、一般的に経過観察となります。

 

1.橋本病


 

甲状腺ホルモン値が低下し、甲状腺ホルモンの分泌を促すTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値は上昇していると、橋本病と診断されます。

  

甲状腺ホルモン薬を服用し、甲状腺ホルモンを補う治療を受けます。

 

2.潜在性甲状腺機能低下症


甲状腺ホルモン値は正常で、甲状腺ホルモンの分泌を促すTSH(甲状腺刺激ホルモン)の値は上昇している状態です。将来的に甲状腺ホルモン値が低下することがあるため、定期的に甲状腺ホルモン値をチェックします。

 

3.橋本病の自己抗体が陽性の場合


甲状腺ホルモン値やTSHが正常値で、橋本病に関係する抗体が陽性のことがあります。自覚症状がなく、偶然見つかることが多いです。一部の方は治療が必要な橋本病に進行することがあります。

 

 

橋本病セルフチェック


このような症状は「橋本病」を疑いましょう

疲労、不眠、体重の急な変化、気分の落ちこみやイライラは甲状腺疾患のサインです
疲労、不眠、体重の急な変化、気分の落ちこみやイライラは甲状腺疾患のサインです
  • 無気力
  • 疲労
  • 全身のむくみ
  • 冷え性
  • 体重増加
  • 肌の乾燥
  • 脱毛
  • かすれ声

 

この他にも、月経過多、不妊、気分の落ちこみ、LDLコレステロール高値などを認めることがあります。首の付け根にある甲状腺が肥大(甲状腺腫大)することもあります。

 

「怠けている」「うつ病」などと、捉えられたり、診断されてしまうケースもあります。血液検査で甲状腺ホルモン値を検査することで、橋本病かどうかが分かります。 

 

女性の20%に橋本病の素因


 橋本病20代以降の女性が発症しやすい自己免疫疾患です。集中力や体力、妊娠力にも影響を与えるため、橋本病と気付かないまま過ごしていると、仕事、結婚や妊娠等、人生の大切なライフイベントを台無しにしてしまうかもしれません。

 

橋本病の素因は比較的多くの女性が持っています。その割合は女性の1020%にも上ると言われています。女性の510人に1人は橋本病を発症するかもしれないのです。

 

原因の分からない不調を抱えている方は、次のセルフチェックシートで症状を確認してみましょう。多くの項目にあてはまる方は、甲状腺ホルモンの血液検査を受けましょう。

  

参考文献:

日内会誌 99:707~712,2010 「甲状腺疾患:診断と治療の進歩」 

 

橋本病セルフチェックシート


下記の図にあてはまる項目がないか確認してみましょう。橋本病を発症すると食欲にも変化が現れるため、食生活の変化もセルフチェックに役立つことがあります。あてはまる項目が多い程、橋本病の疑いが強くなります。(チェックシートの画像はクリックすると拡大します。)

 

橋本病の検査を受けましょう


検査は甲状腺の専門病院や甲状腺の治療を行う診療科のある病院で受けられます。

 

下記の日本甲状腺学会のホームページから甲状腺の専門病院を検索することができます。 

日本甲状腺学会ホームページ「認定専門医施設名簿」

 

また、下記の日本内分泌学会のホームページからは甲状腺疾患治療を行う病院を検索することができます。 

日本内分泌学会「専門医」を調べる

 

上記に記載された病院以外でも甲状腺疾患の検査や専門的な治療が受けられる病院があります。

 

下記のキーワードを目安に、ご自宅や職場から通院しやすい病院のホームページを確認してみましょう。

 

 大学病院

 総合病院

 甲状腺・内分泌・代謝科のある病院

 

病院のホームページには治療が受けられる疾患名が書かれています。「バセドウ病」「橋本病」と書かれていれば、甲状腺疾患の検査や治療が受けられる病院であることがわかります。 

 

甲状腺の病気の疑いがある場合、「バセドウ病」や「橋本病」の治療が受けられる病院にかかることが確実な診断につながります。 

病院にかかる前に


橋本病やバセドウ病の疑いで甲状腺の病院にかかる前に準備をしましょう 
橋本病やバセドウ病の疑いで甲状腺の病院にかかる前に準備をしましょう 

橋本病やバセドウ病などの甲状腺の病気は症状が多岐に渡るため、病院にかかる際に、あらかじめ、ご自身が感じる不調について整理をしておくと安心です。

 

 

次のページでは初診時の問診やアンケートで質問されやすい項目についてまとめています。ご参考になさって下さい。